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「ミレニアル世代のお金のリアル」を紹介!新世代のお金の常識

 

 

目次

 

 

著者紹介

著者は横川楓さん。

なんと1990年生まれの28歳という若さ。MBAファイナンシャルプランナーマイナンバー管理アドバイザー、マネージメント検定など数々の資格を保有し、過去には地下アイドルの経験もあるという、まさに「才色兼備」という言葉が似合う超絶ハイスペックな著者さんです。

 

 

読んでほしい人

日本経済の先行きや将来の稼ぎ方に漠然とした不安を持っている人

ミレニアル世代(2000年以降に成人を迎える世代)の子を持つ親御さん

 

「ミレニアル世代のお金のリアル」を読むメリット

・これからのお金の常識がわかる

・最新のアプリを使ったお金の貯め方、増やし方がわかる

 

「ミレニアル世代のお金のリアル」の内容

上の世代の常識はもう通用しない!

大学を卒業し、一流企業に就職。30歳くらいで結婚し、子供をつくって理想のマイホームを建てる。定年退職した後は、年金で悠々自適な生活を送る。

 

僕たちの多くが持っているこのライフプラン、常識が通用しなくなってきています。

 

不況が当たり前の時代で成長し、終身雇用が崩壊、賃金も中々上がらず、社会保障費や税金は増額されていく僕らの世代に、バブル世代をはじめとする上の世代の常識は、もはや賢い選択肢を与えてはくれません。

 

現代を生きる私たちは、古い常識や価値観をアップデートし、現代に適合したお金の常識を身につける必要があると著者は述べています。

 

デジタルネイティブの強みを活かす

直面する問題は多いものの、ミレニアル世代は不幸な点ばかりではありません。僕たちには上の世代になかった強みがあるそうです。

 

それは、僕たちが「デジタルネイティブ世代だということ」。

 

僕らデジタルネイティブは、急激なテクノロジーの変化に対応してきた世代です。

スマホが普及したことで、わからないことはすぐ調べる事ができます。

ネットやAIの進化によって、シェアリングエコノミーやフィンテックなど新しい仕組みが絶えず生まれ、それを活用することで、支出を減らし、収入を増やすことができます。

 

経済的に裕福とは言えないミレニアル世代ですが、新しいお金の常識を身につけ、テクノロジーを活用すれば、人生の選択肢は広げることができると主張しています。

 

 

ミレニアル世代のお金の常識

年金

「年金は近いうちに破綻するのではないか」という議論は近年よく行われています。

この本では、「制度自体はなくらないが、受給額の大幅な減額や、受給年齢の引き上げは確実」としています。

少子高齢化の影響で、労働世代が徐々に減っています。高齢者を支えるための若者の負担はこの先もどんどん重くなっていきます。

 

現在、月当たりの平均年金受給額は約14万円。1998年の17万円と比べると3万円も減額されています。

僕たちが受給年齢に達する頃には、もらえる年金はスズメの涙ほどになっているかもしれません。

 

しかし、年金を払わないと、病気やケガをしたときの「障害年金」や自分に万が一のことがあった場合の「遺族年金」まで適用されなくなってしまいます。

 

定年後の受給目当てというより、現役期間中のリスクヘッジとしては、まだ有効なシステムと言えるのではないでしょうか。

 

 

税金

僕らが収めた税金のうち、殆どは社会保障関係費に使われています。

なかでも、年金、医療費への支出が最大。

 

一方で少子高齢化対策、雇用労災対策など、若者の為の支出はごく僅か。

僕らの払った税金の殆どが、僕らの為には使われていないということです。

 

対して収入は、上の世代に比べて徐々に減っています。

 

これではミレニアル世代が消費にたいして慎重になるのも当たり前というものです。

 

現代は共働きが当たり前

僕らの親世代はまだ「女性は家庭に入り、男性は一家の大黒柱として稼ぐ」という価値観は、一般的なものでした。

 

しかし年間給与300万円以下の低所得層が4割を占める現代において、そのスタイルを維持するのは難しくなっています。

「貯金する余裕もない」という若者が少なくない現代では、夫婦2馬力で収入源を確保する必要があります。

 

家は持ち家?賃貸?

「持ち家か賃貸か」という議論は今まで手あかが付くほどされていますが、本書ではミレニアル世代の戦略として賃貸という選択肢を前向きにとらえています。

 

転職や、就職後の通学など、ライフスタイルが多様化している現代においては、ローンを組み、住まいを固定することはリスクになり得ます。

 

住宅ローンを組んで、仕事や住まいを固定されるよりも、まずは賃貸で身軽に、人生の選択肢やお金など流動資産を増やしていくのがよいのではないかと提案しています。

 

 

若者の車離れ

「若者の車離れ」と言われる通り、現代は車を持つ人が減っている時代です。

経済的に苦しい若者が増えたことはもちろん、ネットショッピングの普及や鉄道網の整備が進んだことで、高い維持費や駐車場代を払ってまで車を買う必要がなくなったというのが大きな理由だと論じています。

 

車が必須である地方なはまだしも、電車やバスで充分移動できる都心であれば、「車を持たない」という若者の判断は嘆くべきものでなく、この上なく合理的と言えるのではないでしょうか。

 

「所有から利用」へ シェアリングエコノミーとは

「無駄な所有を避け、共有できるものは共有しよう」という考え方から生まれたのが「シェアリングエコノミー」です。

 

車や家はもちろん、普段使う洋服、そしてスキルまでをシェアするという考え方は、収入を上げにくいミレニアル世代にとっては必須の考え方になると言えます。

 

最近では、「モノを借りたい人」と「モノを貸したい人をマッチングさせるようなアプリがどんどん開発され、シェアリングエコノミーの考え方が普及しています。

 

現在車や家、専門スキルを持っている人も、それを貸し出すことで自由にマネタイズすることができるのです。

 

「モノは使う時だけ借りる。使わないものは貸し出して収益化する」という考え方は、「所有がステータス」であった上の世代にはない強みで人生の選択肢を広げる鍵になるかもしれません。

 

 

ブラック企業は人生を台無しにしかねない

近年は「働き方改革」の影響で、以前よりはマシになったものの、日本は依然として過労の国です。

一か月の残業上限を45時間に規定する労働基準法も、多くのブラック企業では形骸化してしまっています。

 

本来割り増しで給料を支払う必要がある時間外労働や休日出勤、深夜労働に対しても、据え置き、もしくは全く残業代を出さない企業もあるようです。

 

ブラック企業に勤めると、精神的、体力的な消耗だけでなく、金銭的にも大損をする可能性があります。一日2時間ならサービス残業でもいいや…と思っていると、10年後にはとんでもない金額の損失を被っていることになります。

 

こうした企業に勤める事は、人生を大損することに他なりません。

 

 

 

ネットの普及でお金の稼ぎ方は多様化

終身雇用と年功序列が崩壊した現在、1つの企業に定年まで勤めるのは少々リスキーな選択かもしれないと述べています。

 

「新卒で入った会社を辞めた」というと、上の世代からは「忍耐力が足りない」、「最近の若い者は…」などと非難されることもあるでしょう。

しかし彼らの世代と僕らミレニアル世代では状況が全く異なるのです。

 

働けば働くほど給料が増え、定期預金で年6%もお金を増やせる時代はとっくに終わりました。

「失われた20年」というように、日本経済は長い間低迷の一途をたどっています。

給料が減り、働き手が減り、倒産する企業は増え、税金、社会保険料も増える。

 

残念ながら、バブル世代や更に上の世代の常識に縛られていては、お金を貯める事、ましてやお金持ちになることは難しい時代です。

 

しかしネットの普及、AIの進歩により僕らは会社に頼ることなく収入を得る事ができるようになりました。

クラウドソーシングを利用し、在宅で仕事を受けるも良し、オークションアプリで不用品を売るもよし、好きなことをSNSで発信し、企業から仕事をもらうことも可能です。

最先端のアプリを利用することで、スマホで家計簿をつけたり、おつりを投資に回すこともできるようになりました。

 

テクノロジーを駆使することで、個人のスキル次第でお金を稼ぐことができる時代です。

 

「普通の人生」というレールの上を歩くことはもはや安泰ではありません。

低賃金なら転職、スキルをいかして個人で稼ぐ、自分に合った投資をするなど、レールを外れ、自分に合ったお金の稼ぎ方をすることが珍しくなくなったのです。

 

逆に、今まで通りレールの上に載っているだけの人は真っ先に稼げなくなる可能性があります。

個人のスキルが大事な時代だからこそ、貪欲に知識や情報を得て、自ら行動することが求められると彼女は主張します。

 

まとめ

今回は横川楓さんの「ミレニアル世代のお金のリアル」をまとめ、紹介させていただきました。

 

社会の状況が目まぐるしく変化する現在では、僕たちも常識をアップデートしなければ、お金を稼ぐことなんてできません。

僕らの親世代は「働く=会社に勤める」という価値観を持っている方が多いですから現代の常識は理解できないかもしれません。

 

しかし、過去の常識にとらわれて思考を停止することこそリスクになるのがこの時代です。

 

現代、そして将来の経済状況に希望が持てないミレニアル世代の方はもちろん、その親御さんにも読んでほしい一冊です!