エル・クラシコの魅力を紹介!レアルとバルサ、世界最高の一戦
インテルとミランのミラノダービー、マンチェスターの両雄が激突するマンチェスターダービー。シャルケとドルトムントのルールダービーなど、欧州サッカーには数多くの「因縁の対決」が存在します。
しかしその中でも最もハイレベルで、サッカーファンの注目を集めるのが、レアル・マドリーとバルセロナが争うエル・クラシコです。
今回はエル・クラシコの魅力について紹介します。
クラシコの意味
エル・クラシコはスペイン語で「伝統の一戦」を意味し、ラ・リーガ(スペインリーグ)に所属するレアル・マドリーとバルセロナの対戦を指します。
世界でも№1と2を争う両クラブの対決は毎回尋常でない盛り上がりを見せ、すべてのサッカーファンにとって必見の一戦となります。
試合だけでなく、移籍市場における有望選手の取り合いでもたびたび衝突し、「移籍市場のクラシコ」と言われることもあります。
世界最注目の一戦!クラシコの人気は
世界には数多くのダービーマッチが存在しますが、エル・クラシコほどファンの心を掴んで離さないダービーは存在しません。
2017年4月のクラシコでは、スペイン国内の視聴者は256万3000世帯を記録。世界でも約6憶5000万人が視聴しました。
サッカーファンから最も人気を集める伝統の戦いです。
エル・クラシコの魅力
世界トップクラブの総力戦
両クラブはともに世界でも1,2を争う実力を持つクラブです。
レアル・マドリーは欧州1のクラブを決める欧州CL(チャンピオンズリーグ)で13回の最多優勝を誇り、昨年は前人未踏の3連覇を成し遂げています。ラ・リーガでも最多の33回優勝を記録しています。まさに負けが許されない、常勝軍団。
対するバルセロナも、昨年はマドリー、そしてアトレティコといった屈指の競合を抑え、リーガ優勝。
歴代優勝は25回とレアルに劣りますが、近年の直接対決では、ややバルセロナに部があるように思います。CLでも常に優勝候補とされており、常に世界最高のクラブとして名が上がります。
両クラブともに各ポジションに最高の選手を揃えています。
マドリーのモドリッチ、ベンゼマ、ラモス、ベイル、クルトワ、マルセロ
バルサのメッシ、スアレス、ブスケツ、ピケ、アルバ、テア・シュテーゲン
最高の選手たちを要する両クラブの激突はクオリティが保証されており、常に白熱した試合となります。
驚異的なのはその対戦成績
クラシコ初開催の1902年から100年以上たち、対戦回数は240回にのぼります。
結果はマドリーの95勝、バルサ94勝、引き分け51回。
100年以上戦い続けているのにもかかわらず、どちらかが圧倒的だった期間がほぼなく、常に互角の戦いを繰り広げているのです。
世界最高の両クラブが一歩も引かず100年も総力を上げて戦い続けているんです。ファンが燃えないわけがありません。
カスティージャとカタルーニャの歴史的因縁
マドリーとバルサの対決が白熱するのは、試合のレベルがたかいからというだけではありません。
レアル・マドリーが本拠地を置く首都マドリッドのあるカスティージャと、バルセロナのあるカタルーニャには深い歴史的因縁が存在します。
カタルーニャはもともと、独自の文化、民族意識を持つ独立国家でした。しかし、15世紀になると、カスティージャ王国によって統一され、今のスペインの原型になります。
カスティージャは次第にカタルーニャの文化を弾圧するようになり、自治権はく奪、カタルーニャ語の使用禁止などが敢行されます。
1939年から40年続いたフランコ独裁政権では、言語に限らず音楽や祭事の禁止も行われ、敵対するカタルーニャを弾圧。
このフランコが当時贔屓にし、国費で強化を行ったのが、レアル・マドリーだったのです。
フランコ政権が終わり、自治権も回復したカタルーニャですが、中央政府との対立は現在も続いており、近年はカタルーニャ州の独立運動が話題になっています。
こういった歴史背景から、カタルーニャの代表クラブであるバルセロナにとって、自分たちを弾圧した中央政府から支援されたレアル・マドリーは絶対にまけられない因縁の相手となったのです。
ピッチ外でも小競り合い
こうした歴史的背景から、両クラブはピッチ外でも争いを見せる事があります。
両チームのCBであるセルヒオ・ラモス(マドリー)選手とジェラール・ピケ選手(バルサ)はクラシコ前後に度々SNS上で舌戦を繰り広げています。
かつてバルセロナ、そしてスペイン代表の中心選手であったシャビ・エルナンデス選手も事あるごとにレアルを批判。
クラシコでは選手、サポーターがヒートアップしすぎて乱闘騒ぎになることも少なく在りません。
両者の激突は、カスティージャとカスティーリャの政治・文化・歴史のぶつかり合いでもあり、お互いのサポーターもその結果に人生をかけているのです。
禁断の移籍とは
マドリーからバルサ、そしてバルサからマドリーへの移籍は「禁断の移籍」と呼ばれ、サポーターからは一種や関係者からは一種の裏切り行為と認識されています。
移籍前のクラブから大きなひんしゅくを買うことは避けられません。
特に印象的なのは、かつてバルセロナからマドリーへ移籍した元ポルトガル代表ルイス・フィーゴ選手の「豚の頭エピソード」です。
バルセロナの中心選手であり、世界屈指のドリブラーであったフィーゴ選手。
マドリーへの移籍の噂を何度も否定しておきながら、2000年に禁断の移籍を敢行、守銭奴と揶揄されます。
カンプ・ノウ(バルサのホームスタジアム)で迎えたクラシコでは、彼がコーナーキックを蹴ろうとした際に、バルササポーターから、数えきれないほどのペットボトル、そして衝撃的なことに豚の頭の皮が投げ込まれたのです。
日本では味わえないほどのサッカー熱、そしてサポーターの団結感を味わえるのはサッカー大国の魅力でもありますが、過激化しすぎたサポーターの蛮行はホントに恐ろしいです。(゚Д゚;)
まとめ
今回は世界最高の選手達が共演するエル・クラシコの魅力や因縁の歴史について紹介しました。
世界一勝利にこだわるマドリーと世界一美しいサッカーを標榜するバルサのプライドをかけた一戦は必見です!